「私、夜のお仕事しているから今度遊びにきてくださいね」と職場の同僚に誘われて、おじさんドキッとしてしまいました。
夜のお仕事と言えば、キャバクラ嬢やクラブやラウンジ嬢、まさかデリヘル嬢ですか?と男ならではのエロエロ妄想全開モードに突入。でも、聞けば三宮にある高級フランス料理店でバイトしているそうなんですよね。
おじさんちょっとガッカリ
フランス料理のバイトを始めたキッカケは暇だったため
間口さん52歳が経験したバイトは、ちょっと高級なフランス料理店でのホールスタッフとしてのお仕事。
主に、コース料理を提供するお店。
本業が昼夜問わずのシフト勤務だったことと、子育てが一段落した今、公休日は非常に「手持ち無沙汰」だった。
時給は平日が950円で、土日祝日になると50円アップの1,000円。
美味しかったのはやはり土日の夕方6時からで時給はなんと1,300円ももらっている。
本業よりいいですやん…
バイトは「アイデム」で見つけました。
仕事内容は主に接客になりますが、朝出勤をしたら衛生の為にまず手洗いをし、ホールの床掃除(掃除機、モップ)を行い、お手洗いの清掃の他、窓ふきをしました。
ちょっと高級なレストランなだけに、清掃などより一層入念で手がかかった印象です。
その他、テーブルの上は勿論のこと、テーブルの下もほこりやゴミ等はないか清潔であるかどうかのチェック。
営業が始まるのは11時30分から10時30分頃まかない飯を頂き45分休憩して朝礼をし、その後に営業を迎える流れです。
ご予約がある時は、予約帳を見て、予約状況やお客様のご記念日の有無や席等を把握しておきます。
コースによって、ナイフ・フォーク・スプーンの配置する位置や数量が違う為、その都度すみやかにセットができるように覚えておく必要がありました。
その他、メニューやお水を出したり、オーダー取り、お料理を運ぶ、空いたお皿を提げる、電話対応。
お客様のお店に対しての期待値がすごく高く、お客様に合わせた細かな接客マナーや食材などの知識を問われるので、専門的なことを覚える必要もありました。
お客様のお食事の進行状況を確認し、次の料理を出すタイミングを厨房に伝えます。
声をかけたら調理が始まってしまいますので、タイミングを掴むのにも経験が必要でした。
早すぎても遅すぎてもだめであり、混雑状況によっては調理の進み具合が異なり、厨房の方の状況も考え声かけすることもありました。
お会計をしてお客様を見送り、洗い物や後片付け等をして勤務終了です。
フランス料理のバイトはメニューを覚えれるか心配
バイトするにあたって心配だったことは、フランス料理という未知の世界で働くので料理名やワインのことを覚えられるかって心配と、一緒に働く人達はどんな方だろう?って不安がありました。
どこへ行っても、優しいタイプの方がいたり、厳しいタイプの方、様々なタイプの方がいらっしゃるものですが、とにかく変に意地悪な方がいるのは嫌だなぁと思っていました。
例えば悪口が趣味の、人の悪い面を無理矢理探そうとする方が苦手です。
勤務し始めて2ヶ月くらいは、フランス語の料理名や、日常に利用するスーパーで見かけることのない食材を覚えるのに苦労しました。
ワインは、赤か白かは分かるものの、生産者や生産地、ブドウの名前や年代、味の特徴の表現方法等、訳がわかりません。
ある新卒の若い男性スタッフさんがいらしたのですが、その方はスラスラとすぐ覚えられていたので余計に焦りを感じました。
自分は覚えが悪いことを自分自身で認め、メモを小まめに取ったり、家で読み返して覚える努力。
分からないことがあれば確認するなどは必ずし、月日が経つに連れて専門的な内容が頭に入りやすくなりました。
また、一緒に働くスタッフさんは苦手な方もおりましたが、なんとか上手く一緒にお仕事することができました。
フランス料理のバイトは割に合わず辞めるスタッフ続出
このお仕事をして一番大変だったことは、傍目から見るよりも仕事が難しいまたはハードな仕事のようで、辞めてしまうアルバイト・パートさんが後を絶たなかったこと。
特にアルバイトやパートさんは、「この時給でなんで専門的なことを覚えなきゃいけないの!?この仕事めんどくさすぎる」と言って辞めていく人が大半。
高級なお店とはいえ、食材費や維持費が高く利益を多く乗せての料理価格ではないようで、高い時給を出す!こともできずオーナーさんは中々大変そうでしたね。
シフトの穴埋めをするのが大変で、労働量も増えました…。
ただ、学ぶことが大好き、身体を動かすことが大好きな人は長続き出来ていました。
私も正直大変な仕事だと思いましたが、時間があっという間に過ぎますし、ダイエットしなくても身体をたくさん動かすので、スポーツジムにお金をかけて通わずとも全身が引き締まりました(笑)
何事もプラス志向に考えながら仕事をするよう心がけると良いですね。
仕事でワインに触れる機会がありましたので、ワインアドバイザーの資格を取り、仕事やプライベートでもそれが活かせています。
また会社の重役の方など、各方面のいわゆるお偉いさんを接客や会話をさせて頂くことが多く、見聞を広げたり、信頼を築いてプライベートでの付き合いが今もあります。
普段出会えることのなかった方との出会いは、大変ありがい思い出です。
もちろんマナーも身につけることが出来ました。
フランス料理のバイトをするなら率先して動ける50代
私がアルバイトしていたお店は個人店で、受付、配膳、洗い場とそれぞれ担当が分かれておらず、一人のスタッフが様々なことを任されていました。
大変だと思うのか、色々なことが出来て面白い、時間が早く過ぎる、経験値が上がると考えられるかで仕事に対する意識が変わる気がします。
コース料理のお店にお食事にいらっしゃるお客様は、特別な記念日であったり、奮発して美味しいお食事と良い時間を過ごしたいと思っていらっしゃる方が大半です。
ですので料理のみならず、接客に対しての期待値が高い職場です。
良い料理とお客様への気遣いが大切で、自分の機嫌を仕事に出してしまわぬようにせねばなりません。
このお仕事を続けていると、髪型もきちっと整えるクセがついたり、背筋がピンとし顔つきもキリッとしてくる方が多いように思えます。
また、様々なタイプのお客様と接することにより、様々なタイプのお客様への理解が深まりコミュニケーション力がアップしてきます。
お客様とのコミュニケーション力だけが必要ではなく、厨房の方とのコミュニケーションが大事になる場面もあります。
厨房の方も生身の人間でスーパーマンや魔法使いでもなく、お客様の無理な要望をなんでもかんでも厨房に通してしまったり、「これくらい出来るでしょ?プロなんだから」って感覚を持ってしまうと、厨房とホール間での大きな亀裂が生まますので注意が必要です。
場面によっては、逆も然りなのですが。
一方のお客様だけに気を取られたり、わがままを聞いてしまうと、全体はどうなるのか考える必要や案配が大切になる場面もあります。
しかし、大変なだけなお仕事ではありません。
素敵な料理を目にしたり、心から感動する場面に出会えることがたくさんあります。
自分で考え行動することはもちろん重要なことですが、分からないことや不安なことはそのままにせず、先輩や周りの方に相談したり聞いたりして仕事を進めていくと安心。
フランス料理のバイトは稼げるのかまとめ
最後に要点をまとめておきます。
- 時給は平日が950円で、土日祝日になると50円アップの1,000円。土日祝の夕方6時からは1,300円
- 9時から夜10時まで(4時間から8時間のシフト制)
- フランス語を含め、分からないことが多すぎて最初は戸惑った
- 覚えることが多すぎるため、かなり離職率は高め
体力:
気力:
知力:
夜のお仕事と聞くと、どうしてもキャバ嬢やラウンジ嬢を思い浮かべてしまうのは男の性(さが)でしょうか?
土日中心のシフトを入れてもらい、かなりガッポリ稼いでいるらし。
そんな彼女から未だに、「お店に来て欲しい」とのリクエストがあるのですが、コース料理1万5千円は薄給のサラリーマンにはちょっとハードルが高いです。
皆さんも臨時収入が入った際は、彼女の副業先を尋ねてあげてくださいね。