人手不足か人員余剰か?繰り返されるリストラの嵐に中高年は戦々恐々

平成から令和の時代に変わり、心機一転頑張ろうと思っているのではないでしょうか?

有効求人倍率が軒並み上昇し、このまま行けば凄いことになるのでは?と淡い期待を抱いていましたが、年末に向けて数値が急落。

更に私たち中高年に追い打ちをかけたのが、大手企業が挙って開始したリストラの嵐でしたね。

味の素、ノーリツ、富士通、大手アパレルメーカーのオンワードなど名だたる有名企業が多くの人材のリストラ計画を発表した年でもありました。

そして、コンビニ大手のファミリーマートも800人の希望退職という名のリストラを発表。

人手不足から24時間営業の旗を下ろしたコンビニ

11月14日、コンビニ大手のファミリーマートは、「新たな加盟店支援及び本部の構造改革について」と称したコンビニ事業を中心とする新たな施策を発表。この中で、ファミリーマート本部は加盟店に対して、初めて時間短縮営業を認めることになりました。

時短営業は2パターン(毎日時短、週1の日曜時短)から選択することになりますが、コンビニの代名詞でもあり、長年にわたる業界成長の牽引役でもあった“24時間営業”の旗を事実上、降ろしたことになります。

コンビニが24時間営業の持続が困難になった理由は複数ありますが、最大の要因の1つが「人手不足」と考えらえます。コンビニ店舗の人手不足は既に深刻な状況にあるのはご承知の通りです。

バブル経済期を大きく上回る雇用指標

コンビニに限らず、厳しい人手不足は、日本の多くの企業が抱えている懸案事項だと言われています。いや、もっと進んで、日本社会の深刻な構造問題になっているという指摘もあります。

実際、労働市場の需給関係を表す指標の1つである有効求人倍率を見ると、直近も1.57倍という高水準を維持しています。確かに、ピークだった年前半の1.63倍からは若干低下していますが、それでもバブル経済期の1.4倍前後を大きく上回っています。

ちなみに、アベノミクス始動直前は約0.8倍、リーマンショック直後は約0.4倍という低水準でした。この数値からも、労働市場における需給がいかにひっ迫しているか理解できましょう。また、新規求人倍率や失業率などを見ても同様の状況にあります。

しかし、こうした雇用関係の統計数値だけをもって、日本は本当に深刻な人手不足と判断していいのでしょうか?

ファミマが発表した▲800人の早期希望退職

さて、冒頭に記したファミリーマートですが、24時間営業の見直しの他に、もう1つ重要な発表がありました。メディアの報道ではさほど注目されませんでしたが、それは▲800人(全社員の約1割)の早期希望退職の募集です(以下「早期退職」)。原則40歳以上という条件がありますが、割増退職金を付加して2020年2月末に実施します。

これは、リストラの類であることは明らかです。確かに、ファミリーマートの場合、コンビニ「サークルKサンクス」を展開していた旧ユニーグループ・ホールディングスとの経営統合に伴い(2016年1月実施)、間接部門のスリム化が必要だったという事情があります。それにしても、いきなり全社員の1割削減はかなり大がかりです。

店舗では深刻な人手不足に苦しむ一方で、本社機能部門では早期退職を募るという、一見するとちぐはぐな印象が拭えません。ならば、本社部門で余剰になった人員を店舗に振り向けることはできないのか? という素朴な疑問は残ります(そう単純ではないとは承知していますが)。

早期退職の実施が9年ぶりの高水準になるのは確実な情勢

実は、ファミリーマートだけでなく、昨今、早期退職の実施による人員削減が増加しています。

東京商工リサーチの調査によれば、2019年1~9月に早期退職者を募集した上場企業は27社に達し、対象人数は1万342人と6年ぶりの1万人超となりました。

10月以降もファミリーマートを始め、LIXILグループ、オンキョー、味の素、サンデンHDなどの上場企業が早期退職の募集を発表しており、2010年以来の高水準になることは確実な情勢です。しかも、これは上場企業のみが対象であり、非上場企業も含めれば相当な増加になっていると推察できましょう。

企業側に、早期退職を増やす何らかの事情があるのでしょうか?

多様化する早期退職実施の背景

“早期退職の募集”と聞くと、深刻な業績悪化に陥った時の固定費削減(早い話がリストラ)というイメージが強いかもしれません。

確かに、リストラのケースは少なくないでしょう。しかし、実際には、事業構造変化(合併、経営統合、事業売却など)に伴う人員スリム化や、いわゆる“若返り”、”世代交代”など理由は様々です。また、将来の事業環境変化を見据えて行う“攻め”の早期退職もあります。

過去最高益を更新した企業による早期退職の募集も珍しくなくなりましたし、業績と関係なく毎期経常的に実施している企業もあります(制度として定款に明記されている企業あり)。

また、政府が推進する“人生100年時代”が、こうした早期退職の増加を助長しているとも見られます。

それは、定年延長(廃止を含む)に伴う再雇用の促進により、企業が負担すべき社会保険費用(厚生年金、健康保険など)が今後も増加し、少なからず企業収益を圧迫することが確実だからです。それならば、割増分を上乗せしても早期退職を実施した方が得策と考える企業が増えても不思議ではありません。

日本の企業は人手不足? 人員余剰?

一方で、本当に猫の手も借りたいような忙しさに悩まされている企業が、いとも簡単に早期退職を募集することに違和感が残ることも事実でしょう。

日本の産業界は、人手不足で事業展開に大きな障害も出ている一方で、早期退職の実施が年々増加しているのが実情です。果たして、日本は人手不足なのか、人員余剰なのか、一体どちらが真の姿なのでしょうか。

筆者が知る限りですが、“人手不足か、人員余剰か”という二者択一の疑問に対し、ズバリ明確な答えを出した専門家(エコノミスト等)を見聞きしたことがありません。恐らく、それほど簡単な問題ではないのでしょう。

技術革新が想定以上の人員余剰を生み出す

筆者が考えるには、1)労働者の若年層では人手不足、中高年層では余剰、2)中小企業では人手不足、大企業では余剰、3)直接部門では人手不足、間接部門では余剰、という3つのパターンが複合化しているのでしょう。

そして、これらの背景にあるのは、「少子化」と「AI化」の2つで説明でき、この2つは今後もさらに進展するでしょう。特に、AI化のスピードはより一層加速すると見られ、必要以上に余剰感が強かった間接部門だけでなく、パターン化された直接部門にもその波が押し寄せると考えられます。

その典型例が、金融機関であり、既に全てのメガバンクが事実上の中長期リストラ計画を発表しています。銀行は最早、凄まじい人員余剰であることは間違いありません。

少子高齢化による人手不足を解消するための技術革新が、やがて想定以上の人員余剰時代をもたらすのではないでしょうか。いや、もう既にその時代がスタートしています。“深刻な人手不足”という言葉が懐かしく感じる日はそう遠くないと言えるでしょう。

2019年12月7日 LIFE$MONEY  葛西裕一  より引用

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