このゴールデンウィーク中に親戚の結婚式に行ってきました。錦江湾と桜島が一望できる鹿児島市内のホテルでした。

新郎新婦は言わずとも、結婚式場のスタッフさん達は本当にエレガントですね。実は今回の結婚式で、給仕スタッフさん達が踊り出すというサプライズがあり、超盛り上がってしまいました。きっと彼らは式場の社員さんなんだろうなと思っていたら、ほとんどがパートやアルバイトさんだと後から聞いて驚いてしまいました。

西田さんはとあるホテルで夜勤フロントのバイトをやっている方なのですが、「 タウンワーク 」を見て、結婚式場でのスタッフに応募してみたそうです。時給は1300円と高い時給でした。9時から22時の間、その日の式によって3~5時間勤務でした。サービス業なので土日など休めません。

50代バンドマンが挑む結婚式場の給仕バイト

同年代の女性の方はちらほらいましたが、完全に若い方の職場でした。基本は配膳のお仕事です。

ご想像通りだと思いますが、婚礼中のコース料理を順番にお持ちしたり、ドリンク補充などをします。式の一時間から一時間半前になると参加される皆様が来られるので、会場内で誘導もいたします。

会場裏にホワイトボードがあり、メインの高砂からはじまるレイアウトが貼ってありますので、それを頭に入れておきスムーズにお席にご案内致します。

色々とルールがあります。基本的にお料理をお持ちする際は半時計回りですが、シャンパンのサービス、お皿を下げる時、コーヒーやシュガークリーム、プティフールを配膳する際は時計回りに一周する様にしなければなりません。

各担当のテーブルがあり、基本は部屋付きのメインスタッフの指示に従いますが、その場その場での判断も高いレベルで求められます。

一生に一度きりの結婚式ですので、皆様の笑顔をひたすら求めてご対応させていただきます。

宴会中にはドリンクを切らさないように常に気を張っています。決してお邪魔にならない様に灰皿交換も必ずこまめに行います。他にも料理、ドリンクをお持ちする際は全て右出し、右下げで行います。

しかし、ロシアンサービス、プラッターサービスなどと呼ばれる、盛り付けた料理をお見せしてからこちらで取り分けるサービスの場合はお客様の左側から置きます。お皿にスープを注いぐチューリンサービスやプティフール(小さな一口サイズのケーキ)のサービスなども左側からのサービスとなります。

この様に基本的な事だけでも様々なルールを頭に叩き込んでエレガントにサービスを行います。

結婚式場の給仕バイトをするにあたり心配だったこと

ますば年齢の問題が心配でした。50歳代前半のおっさんに様々なルールを覚えきれるのか、ミスをして怒られないか、他のスタッフや何よりお客様に迷惑をかけないかと言う問題も不安でした。一生に一度の思い出を、自分のしたが原因で台無しにしてしまってはどうやっても責任は取れません。

厳しい世界でしょうし、チームプレーなのでモタモタして流れてを乱してしまうでしょうし、その際のフォローなどして頂けるのか、その場で誰にも気付いてもらえずオロオロとする自分が頭の中にイメージとして浮かび、とても不安でした。

ホテルのフロントを長年しておりましたので、立ち振る舞いにはある程度の自信はありましたが、所謂ぶっかけをしてしまった時の想像をしてしまったり不安だらけでした。

結婚式場の給仕バイトをするにあたり大変だったところ

先程出て来たロシアンサービス、プラッターサービスと呼ばれるサービスですが、お席でこちらが盛り付けされた料理をお皿に取り分けます。その際シルバーと呼ばれる大きなスプーンで取り分けるのですが、初めは全く出来ません。テクニックが必要な作業です。

ある時メインを張るベテランのスタッフからシルバーを渡されて「 慣れるまで家の飯これを使って食え 」と言われました。泣きながら自分の未熟さ、不甲斐なさをを噛み締めて家で長時間かけて食事をしました。

専門用語も多いです。タンブラーと呼ばれるグラスは8オンスが「 ハッタン 」10オンスが「 ジュッタン 」と呼びます。何故オンスなの?と思いながら慌ただしい式のセッティング中「 8タン20追加 」との指令を受けて毎回違う物を持ってきて怒られました。

結婚式場の給仕バイトで楽しかったこと

内緒ですが、そんな中楽しみは宴会での残り物です。片付けも大体終わった頃、緊張と不安で疲れ果てた体に何よりのご褒美でした。ホテル内の結婚式場でしたので、ホテルの料理長が腕を振るった豪華な料理に感動し、むしゃぶりつきました。

明日も頑張ろう、頑張ったら又これが食べれる、とヤル気になれました。不純な動機ですが、何も出来ず失敗ばかり、成果も達成感も無い自分にはそれくらいしかモチベーションを上げるものがありませんでした。

宴会はグラス磨きで締めくくられます。

洗い場から上がってきたグラスを一つ一つ手に取り、色々な角度から何回も何回も確認して一つの汚れも無い様に磨き上げます。

婚礼で皆様にピカピカの、透き通る様なグラスで気持ち良くお召し上がり頂ける様に気持ちを込めて磨き上げます。

仕事をするに当たって、何一つ気を抜いてはいけないと言ったプロフェッショナルな精神を学びました。

グラスが少しでも汚れていると気持ち悪いです。その一つの不安要素が後々の料理全般にも響いてきます。

人間と言うものは一回疑問を持ってしまうと加速していくものです。このナイフはちゃんと洗われているのか、魚は火が通っているのか、料理場は清潔なのか、など際限無く不信感が膨らんでいき、遂には気分を害されて式が台無しになる様なケースも容易に想像出来ます。

後、お皿を一度に沢山持てて、一芸を披露出来ます。

今後同じ結婚式場の給仕バイトをする人にアドバイス

時給は比較的高いですが、自分がいた時期はシーズンでは無かったのでそんなに稼げませんでした。50歳代で高齢だと言う事もあり、メインのスタッフさんとも仲良くさせて頂き、時間外のセッティングやグラス拭きなどをさせて貰って時給を稼いでいました。

その時の経験で先程申し上げたプロフェッショナルな精神を肌で感じる事が出来ました。式が終わって帰っていたら一生味わえなかったでしょう。

現場での接客が一番と思いがちでしたが、一見気付かれない様な事、全てに於いておもてなしの気持ちがこもっているのだと知りました。それからは来られた皆様の幸せを願う様にサービスに気持ちを込めました。念の為申し上げておきますが、宗教活動はしておりません。

ドリンク補充や灰皿交換、お箸やスプーンを落とされた時スムーズに、「 お召し物は汚れませんでしたか? 」などとエレガントに皆様の気持ちを第一にご対応させていただいておりました。

自分には出来る事が少ないので、全体を視野に入れ、担当外のお席で気付いた事があれば相談します。新米が碌に仕事も出来ないのに、担当外の事まで口を出す事に窘められないかと不安でしたが、中年でホテル経験もあると言う経歴からか怒られる事はありませんでした。

逆に「 何でそんな所まで見れるんですか? 」と他の現場スタッフから少し認めて貰った気がしました。自分は気が弱いので、居酒屋でもスタッフに声をかけるのにも躊躇いがちです。この素敵な思い出の場で、その様な気持ちはお客様にはさせないよう心掛けておりました。

この精神はどの様なお仕事にも生きてくると思います。コンビニでもタクシーの運転手でも本屋や野菜作りなど、お客様の笑顔をイメージした仕事は、心に響くと思います。毎日ミスをして怒られましたし、覚えないといけない事も多い、新人でも関係なく高いレベルでの接客が求められるなど、非常に厳しい世界で緊張の日々でしたが、学ぶ事は多く後の自分の自信、糧になるお仕事でした。

結婚式場での給仕バイトの正体まとめ

51歳代の私が初めて明かす結婚式場での給仕バイトの正体についてまとめてみましたが、いかがでしたか?
結婚披露宴の裏方は、一生に一度の晴れ舞台を台無しにしてはならないと願う、彼のようなプロ精神を持つアルバイター達が支えていたんですね。

・午後9時から午後10時の間で、3時間から5時間勤務
・時給は1,300円、5時間で6,500円。週1日1か月間で26,000円
・結婚式場の給仕バイトはサラリーマンの副業に最適だが、ミスが許されないお仕事である
・ある程度見た目重視で採用される

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事