「 一度でいいから豪華なホテルで、素敵な一夜を過ごしてみたい 」誰しもそんな夢を見ることがあってもいいじゃないですか。

一流ホテルに勤めている社員さん達は「 さぞ高給取りなんだろう 」と思うかもしれませんが、実際は、驚くほど薄給です。そのくせ出勤時の服装はユニクロの服はやめろとか、目に見えるアクセサリーは安物を使うなだなんて、総務課からガミガミ指導が入って、ホテルとお客様が好きな人種じゃないとやっていけないのが現状なんです。

長年バンドマンをしていて、メジャーデビューした事を機に関東移住したのに、契約切れと言う窮地に追い込まれて地元大阪に帰郷を余儀なくされた西田さん51歳は「 タウンワーク 」で、ホテルのフロントでのバイトを見つけてしまいました。

バンドマンが見つけたホテルフロントのバイトの実態

大学卒業後ホテルに就職した経験を生かしこんな年齢でも雇ってもらえるのか不安でしたが、結果即採用でした。時間帯は17時から翌朝9時までの夜勤です。夜勤手当もあり、まあまあな収入を得ております。

仕事内容はチェックイン、チェックアウト、観光案内、近隣の飲食店案内、宿泊代金を頂き領収書をお渡ししたり、予約のチェックやパソコンへの入力、日々の金銭や稼働率などの集計作業、団体予約のチェックインの用意、ラウンジのメンテナンスなど、多岐に渡ります。非常に多い業務内容です。酔っ払った方が嘔吐されたら汚物処理キットで片付け、消毒もします。昨今のの大阪観光ブームで海外のお客様も増え、その対応は大変です。

英語が少しでも話せる方とは何とかコミュミニケーションを取れるのですが、母国語のみの方もフロントに来られます。何やらお困りのご様子ですが、全く分かりません。身振り手振りや紙に書いて言わんとしている事を察しようとするのですが、結局無理なケースもあり自分の能力不足を痛感して申し訳ない気持ちになります。

携帯の翻訳サービスで日本語変換した文章をご提示される方が多いのですが、全く意味不明な文章が多いです。

インバウンド対応で人手不足に苦しむホテル業界

自分は経験者でしたが、全くの未経験の同年代の方も採用されております。現在拡大するこの業界、とりあえず人員確保に躍起になっている様子が伺えます。時給は900円スタートでした。このの業界は賃金が安いので、本当に好きな人しか続かないのが現状です。まず年齢です。先程も述べましたが50代前半の自分を受け入れてもらえるのかが心配でした。経験を生かし尚且つ稼ぎたかったので、夜勤手当が目当てでした。希望したものの、果たして夜勤が耐えれるのかと言う心配もありました。

仮眠時間は2時間あります。しかしコンビニで夜食を買い、歯を磨いたりしていると実際横になっての仮眠は1時間といったところです。慣れない仕事で、通常より疲れます。集中力が無くなってミスをして周りに迷惑をかける不安でいっぱいでした。ミスをしてお客様にご迷惑をおかけする事で怒られるのも正直なところ大きな不安要因でした。何処でもそうだと思いますが、職場の人間関係が1番の不安でした。どんなに辛くても人間関係が良ければ耐えられます。賃金が安いのにサービス業の頂点であるホテルはある程度のレベルを求められます。

言葉遣い、身嗜み、コミュニケーション能力などエレガントに手際良くこなさなければなりません。夜勤中には髭ものびるのでお手入れしなければなりません。自分は睡眠重視で割愛しておりますが、仮眠時間のシャワーもしなければなりません。1日何百件と言う数のチェックインや客室へのデリバリー、お車の誘導やお荷物のお預かり、引き渡しなど非常に忙しく一晩過ごす内に、髪の毛は脂まみれで炎症を起こし、痒くなります。

靴も汗で蒸れますし、匂いが半端ない状態です。シャツも脇からの汗が生乾きの様な匂いを次第に発してき、これは加齢臭なのか、と言う思いに苛まれます。そんな状態ではお客様に不快感を与えてしまい、本来なら起こらないクレームに発展しかねます。無愛想で声も小さい上に、領収書名や金額間違いなどされると、腹が立ちますよね。コンビニでは無いのでエレガントにしなければなりません。エレガントと言うのが良く誤解されがちなのですが、決してツンとした態度ではないのです。

清潔で元気で明るいイメージを大切にが私のポリシー

清潔で元気良く明るいイメージで、テキパキとお仕事をこなしていれば、多少のミスは許してもらえます。明るく頑張っている姿は何よりのクレーム防止になると思います。そういった、お客様が何を欲しているか、を読みとく力を接客を重ねていく内に身につけました。これは何をするにあたっても有意義なスキルです。営業マン、美容師、スーパー、不動産、ケーキ屋さんなど、どの様なジャンルでも対客様が求めているものを最高のタイミングでご提供出来るなら成功間違いなしです。

しかし酔っ払っいや、海外の方などコミュニケーションが取れない方のご対応は辛いです。例えば酔っ払ってチェックインをされ、お金を支払い領収書を受け取り部屋に向かったはずが、少し経って又チェックインをしに来られました。もう既にチェックインのお手続きはお済みですよ、と何度言っても要領をえません。挙句、自分は初めてここに来た!と不信感を露わにし初めて大混乱でした。結局胸ポケットにルームキーが見えていますよ、とやっとお伝えする事が出来、お部屋までご一緒しこの案件はクローズしました。

基本は楽しんでお仕事させていただております。ホテル業界はすごく大変です。賃金は安い上に適当な事をすると大きく信用を失います。仕事量の多さと人員不足で、毎日割に合わないと思ってしまいます。しかし、とても大きなものを沢山得られます。忙しいからと言って手を抜くとお客様はすぐに分かります。これくらいで良いや、とか今日は体調が優れないから、などと自分に言い訳を始めると、そこで人生はストップしてしまいます。

これからホテルマンのバイトを始める人へのアドバイス

色々なお客様に出会えますので、こんな素敵な態度の人になりたい、など自分は勉強させて貰ってます。自分の経験上、得てして会社の社長や重役の方やはこちらが戸惑うほど低姿勢な事が多いです。人として中身が素晴らしい方が上に登りつめるのか、責任ある立場の方は自然とそうなっていくのかは、まだ自分には分かりません。自分は社内でも1番大きな声で元気良く、をモットーに接客させていただいております。リピーターの方が通り過ぎる時には、いつもありがとうございます、など目を見てお声がけしております。

他のスタッフは専らパソコンで作業をしながら気が付かない事も多いので、自分は目立ちます。その内リピーターの方がお声がけにフロントに立ち寄っていただける様になりました。特に用事もないのに笑顔で、こんばんわ、とだけ言ってお部屋に向かわれます。退職され、自分目当てにご旅行はうちのホテルに決めていると言って頂いた方もおります。満室の日が多いので、空室のある日に予定を合わせてご旅行されるそうです。申し訳ない気持ちと何より嬉しい気持ちで、その方を見かけると走ってご挨拶に行きます。

お客様は怒りに来ているのではありません。お休みに来られているのです。一時期怒られるが怖くて、顔色ばかりを伺う接客をしていました。その時は何の満足感もありませんでしたし、結局次の出勤が嫌でしょうがなかったです。日々仕事量の多さに疲れますが、今では楽しくお客様と接する事ができます。自分次第で状況は変えられます。人生は変える事が出来ます。思い切って人生前に進んでいきましょう。

51歳のバンドマンが一流ホテルのバイトをしてみて感じたことまとめ

・午後5時から翌朝9時までの夜勤
・時給は900円、14時間で12,600円。週4日間で50,400円
・ホテルのフロントはサラリーマンの副業には合わない
・部署によっては外国語ができれば重宝され、出世もできる

ホテルのフロントと言えば花形部署ですよ。もし外国語が得意であれば是非ホテルのフロントに立ってみてはいかがでしょうか?

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