ワーカーズコープの評判はどう?北海道在住の私が出会い退職するまで

皆さんは、ワーカーズコープって団体をご存じですか?

ワーカーズコープは日本労働者協同組合のことで、働く従業員一人一人が最初に5万円を出資し、全員が経営に責任を持つ事業形態が特徴の組織。

私がワーカーズコープに興味を抱いたきっかけは、学生時代の卒論で労働問題を研究していた時、京阪神地区の図書館で「ワーカーズコープは1971年に西宮を拠点に高齢者事業団が発足し、中高年者を主とした失業対策の一環として立ち上がった」記事を読んだことが始まり。

それがきっかけとなって、全国の失業者の仕事づくりを目指すための事業団が続々と誕生。

1979年に団体の前身組織である「中高年雇用福祉事業団全国協議会」が作られた。

転職支援をする中で、色々な方とお会いする機会があるのですが、先日ワーカーズコープに在籍していた由香里さんに直接話を聞くことができたので紹介しておきましょう。

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この記事はワーカーズコープの実態について書いてあります
  • ワーカーズコープは労働者協同組合のこと
  • 従業員自らが出資金を募って経営している
  • 制度に問題はあるが50代でも色々体験できた

ワーカーズコープは宗教組織?50代女性の体験談

彼女はワーカーズコープに在籍する以前、普通にOLとして働いていましたが、当時の職場での人間関係が最悪で15年程勤めていたある日、出社しようとすると激しい頭痛と嘔吐に見舞われるようになった。

医者からは適応障害と診断され、退職せざるを得ない状況に追い込まれてしまったのが彼女の運の尽き。

その後、フルタイムでの勤務は精神的にキツかったので、北海道の実家で暮らしながら6時間程度アルバイトをして暮らしてきました。

ワーカーズコープとの出会いは、求人を見て応募したのではなく、保健師さんから障害者の家族会があるので出てみないかと誘われたのが始まりでした。

実際に出席してみると、当事者の方々はお互い何も話さず、親だけが世間話をしている会合でした。

たまたま役場に用事があり、馴染みの保健師さんに当事者だけの会を作るとみんなで情報交換できるのではないかって話をすると、ちょうど家族会にワーカーズコープの方が来て計画を進めていっているので一緒に話をしてみないかって運びになりました。

ワーカーズコープの方は、気さくで話しやすく包み隠さず何でも話せた気がします。

ワーカーズコープは最悪だが提案したアイデアが事業化

あれよあれよという間に、計画が実行に移され、当事者の会ができあがってしまいました。

その後、2年ほど当事者の会を休まず出席していたある日、事業本部のエリアマネージャーの方いらっしゃって、「S地区にブドウ畑が大量にあって、過疎化で管理する農家がいないので、ワーカーズコープで管理していこうと考えている」と話していました。

話の中で、A型事業所を起ち上げたいと考えているので、指導員として一緒に働きませんかってお話をいただき何の迷いもなしに転職。

今まで2年間、当事者の会で頑張って活動してきたことや、自分からいかに楽しい会になるように場を盛り上げたり、私自身必要とされる人材になれるのではないかボランティアに似た気持ちがありました。

当事者の会に行くと、仕事の愚痴などは一切言わなかったのですが、大きな声でみんなで笑いあうことがあったりと、人間性を買ってくれたのではないかと思います。

いつもワーカーズコープの方が3人当事者の会に来ていましたが、エリアマネージャー以外の方は、解離性障害、難病を持っていました。

後で聞いた話になりますが、他の2人は健常者ではない方を採用していたようです。

ワーカーズコープが最悪と言われる出資金は抵抗があった

ワーカーズコープに入団したいと思った動機は、やりがいがありそうな仕事だったことが一番大きかったかな。

今までは、実家で暮らすほどの給料しかもらえていなかったので、念願の一人暮らしもできることで何もためらわずに入団。

未だにワーカーズコープの仕組みを完璧に説明してくださいと言われても、正確に答えられません。

しかも、5万円の初期投資って言葉は人生初めての経験だったので多少不安はありました。

お金以外のことは入団してすぐ、エリアマネージャーが熱心に仕事を与えてくれたので、初めはそれほど不安になることはありません。

まだ、S地区に拠点がく隣町のT地区の拠点で働いてくださいと言われていましたが、実際働いてS地区の職場が1年で出来上がるとは思えませんでした。

私は既に岩見沢市で一人暮らしを始めていたので、冬になると吹雪が物凄いのと、とてもT地区まで通うことはできない心配はありました。

ワーカーズコープは最悪だが事業の立上げを経験できた

私に与えられたミッションのひとつは、S地区にぶどう畑と畑、拠点となる事務所である家屋を購入し1から業務を起ち上げ、将来そこの主任指導員になってほしいと言われたこと。

もう1つは、T地区の生活就労サポートセンターの業務のサポートでした。

4月1日に入社して、その週末に「東京の本社で研修があるから行きなさい」とエリアマネージャーに指示され、その時の私は研修は進んで行きたい気分。

土曜日の朝3時起きに千歳空港に行き、東京へ着いて帰りも夜で、また一週間が始まる今まで4時間勤務で8時間勤務や、職場にも慣れていない状況で、とてもハードだったのを覚えています。

T地区での仕事は、あまり利用者さんが来ませんでしたね。

古くからの方は、先輩が「自分がやるから同席しないでくれ」と言われたり、その先輩が「あなたはS地区担当者として雇われたのだから、こちらの利用者さんの個人情報は見せられない」と言われたことがありました。

結局、T地区の業務がどのようなものか把握させてくれず、エリアマネージャーも、週に1度くらいしか顔を出さず、当事者の会のときとガラっと人が変わってしまった感じです。

事務所にはもう一人、電磁波過敏症の女性が働いていましたが、コピー機、電話、レンジの電波で体調を崩し辞めていかれました。

その後は常時2人だけの事務所となり激務でした。

I市振興局から、「利用者がいないと事務所を閉鎖せざるを得ない状況」で、チラシ配りも任されました。

しかし関係機関を通してくる方や、チラシ配りも考えて配らなければならず新聞に挟むことと、新聞すらとれない人ほど困っているから団地などに一軒一軒まわって配る仕事もありました。

S地区での業務は、農業をまず自分達で体験することから始めました。

S地区にズッキーニを研究している人がいたので、ズッキーニを植えて早朝に収穫。

ぶどう畑は、ぶどうに詳しい地元の人に力を借りて、一から学びながら手入れをしていきました。

冬の利用者の仕事がないので、収穫したものの加工の仕事を考えたりもしました。

ワーカーズコープは最悪で慣れない作業で体調を崩した

やはり一番後悔していることは、体調を崩してしまったことです。

まず、農業の経験が全くなかったことと、ズッキーニは私の通勤途中にあったので、独りで毎日炎天下の中収穫してから、事務所に出勤する毎日が続きました。

T地区の事務所の方は、家庭菜園が趣味で作業も大好きと言っていたのに、口だけで、「自分の基準でこのくらいの大きさはまだ採らないでください」って口出しするだけで後は知らんぷり。

エリアマネージャーに至っては、畑を起こしている段階で「自分は農業に向いていない」と言って、仕事を現場の人たちに丸投げしてぶどう畑の方には一度も来ません。

ズッキーニの収穫も、一度だけ来て、「これはキツイ」と言ってそれ以来まったく来ません。

私からすると、ちょっと無責任なのではないかと思いました。ズッキーニだけでなくぶどう畑も全て任されるころ、再び体に異変が訪れました。

もともと偏頭痛持ちだったのですが、畑のことでストレスが溜まったのか、薬も効かなくなり起き上がれなくなってしまいました。

申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、事務所の先輩に「しばらく休ませていただきます」と電話を入れましたが、あっさり受け入れられたので驚きました。

体調が戻ることがなかった彼女は、その後正式に退団届を提出したのは言うまでもない。

ワーカーズコープは最悪な組織?当事者が語った内部事情

最後に要点をまとめておきます。

ワーカーズコープに入団して後悔したフリーターの特徴

  • 転職の動機:一緒に働かないかと誘われた
  • 転職の手段:地域の保健士さんの紹介
  • 要した期間:即日採用
  • 5万円の初期投資は人生初だったので不安
  • 何のノウハウなしに農業に従事し辛かった

ワーカーズコープは元々、中高年の失業対策として立ち上がった組織だけに、我々とは切っても切れない間柄ですが未だ謎多き組織。

働く者一人一人が事業主であるために、必要な5万円の出資金。雇用形態が事業主であるがゆえ、労働基準法が適応されず様々な訴訟も起こっているようですね。

転職会議や2chでは常に悪評ばかりが目立つ形になっていますが、私は中立的な立場で分析してみたいと考えています。

ワーカーズコープで働いていた経験のある方は、是非情報をお寄せくださいね。

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