「 清掃のバイトって体力的に大変 」というイメージを持っていて、敬遠している50代は実に多いですね。

必ずしも全ての清掃バイトが体力的に大変だとは限りませんが、清掃といっても働く現場によって要求されるスキルが大きく異なってきます。実際に働いている人にメリットを聞いていみると、時間に融通が利きやすいという意見も。また、バイトを通してさまざまなスキルを身につけられ、逆に自身が持っている家事というスキルを仕事に活かすこともできるといいます。

56歳代女性が10年間も続けるラブホテル清掃バイト

「 せっかく独立して自分のお店を持ったのに、全然儲からないのよ。理想と現実ってあまりにも違うのねぇ 」と語るリサイクルショップオーナー店長の飯田さん56歳。自分の店の経営がうまくいかず副業として、ラブホテルの清掃係の仕事を10年前に始めたという。働く時間帯は深夜0時から、朝の8時30分まで、時給は1200円。悪くない。

どうやってその仕事を見つけたのかと聞いてみると、そのホテルのHPでバイトを募集していたので、それを見て電話で応募したらしい。学生時代に通っていた大学のある街なので、そのホテルの存在は以前から知っていたようだ。

8階建てのホテル内をエレベーターで行き来しながら、お客さんが帰った後の各部屋の清掃、ベットメイクを手早く行います。バイトの控室にいるとインターフォンで、どこの部屋へ行ってくれと連絡が入ります。ワゴンを押してその部屋へ行き、まずは、テーブルにある食べ物、飲み物の容器、灰皿などを片付けます。それから、風呂場、洗面所、トイレののゴミを集め、テーブル、室内、風呂、トイレをきれいにしてから、ベッドです。ベットのシーツをはがし、新しいものと付け替えます。

備え付けのコンドームがなくなっていれば、補給します。おとなのオモチャや飲みかけの酒の瓶などを置いていく人もいるので、そうしたのも、すべて処分します。中には血や汚物でベットを汚してしまわれる方もいるので、そうした場合は、代えられるところは代えて、拭けるところは、タオルを何枚も使って拭き取ります。

ラブホテル清掃のバイトは時間との勝負

混んでいる時は、こちらの掃除が終わるのを次のお客さんが駐車場の車の中で、待っていたりするので、一分一秒でも早く、掃除を終わらせようと懸命になります。新人の頃、もしくはヒマな時は、二人で組んでやったりもしますが、慣れてくれば一人で一部屋を30分以内でこなすのがノルマです。さすがに、一人で10部屋続けてやるとめまいがするくらい疲れます。

時給と時間帯につられて選んだバイトですので、仕事内容がハードで体がついていかなかったら、どうしようかと思っていました。また働く場所が場所なので、ヘンなにおいやものすごく汚れていたら、イヤだなと思っていました。しかし、実際、バイトしてみると体は疲れましたが、続けるうちにスピードはあがって、ついていけるようになりました。職場のにおいや汚れは、時には、とても我慢できないような状態の時もあります。

作業していて、吐き気がしてきて我慢してやっていたら涙がでてきたこともありました。また、血液や汚物などは素手でさわると、病気が感染する可能性もあるので、そういったものを片付ける仕事の時は必ずビニール手袋をしています。一番、大変だったのは、汚物を部屋中に巻き散らすような使い方をされるお客さんの後片づけです。部屋の床のいたるところに汚物が飛び散っていて、シーツも汚物まみれでした。

こうなると手だけでなく全身をビニールに包んで作業したいくらいでした。また、汚物の匂いは消臭剤を大量に使ってもなかなか落ちず、自分の服についたにおいも落ちなくて困りました。においが取れず、あまりにひどいものは、捨ててしまったほどです。楽しかったことというか、変わったお客さんもいました。

とんでもない客を女性アルバイト従業員は見た

お客さんから誰でもいいから、男の従業員一人来てくれと部屋に呼ばれ、行ってみると、三人で遊びたいから、加わって欲しいとお願いされたことがありました。さすがに勤務中なので断りましたが、全裸の男女に一緒に遊ぼう、と誘われるのは、奇妙な体験でした。夏場はクーラーのきいている館内での作業でも汗まみれになることが多く、一晩働いて朝になるとフラフラでした。そんな時にバイト仲間と一緒に仕事後に缶ビールで乾杯した時のビールは格別でした。あの味は忘れられません。

このバイトで身についたスキルは、ベットメイクです。シングルバットはなく、ダブルかキングサイズでしたが、それらのサイズのベットのシーツを替えること、枕カバーを取り替えるのは、慣れで本当に早くなりました。ですが、普通の家では使わないサイズのシーツや枕での作業を体が覚えているので、他のサイズのベットや枕ではうまくいきません。自宅や普通の場所では、ラブホテルのようなベットはあまりなく、潰しのきかない特技だと思います。他には、ユニットバスの掃除が早くなりました。

しかし、これもあのホテルのバスと同じタイプのものでないと要領が違ってくるので、意外に使えないと思います。ラブホテルの清掃員の仕事は、肉体労働です。要領は、仕事を長年続ければ身につくので、まずは根性だと思います。部屋が汚物で汚れている時は、素手でさわらないように気をつけてください。こうした作業が原因で病気に感染してしまった人もいるそうです。

これからラブホテルの清掃バイトをする人へのメッセージ

仕事中は、時間と勝負で、同僚と話すひまもほとんどありません。職場はお金目的で黙々と作業している人も多いと思うので、あなたも仕事に徹してください。

体はとても疲れるので、毎日の睡眠時間はしっかちとりましょう。ムリをすると腰を痛めたりします。腰を痛めてしまった同じ職場の人もいました。働く場所はラブホテルですが、清掃係の仕事は浮ついたところはなくて、真剣勝負の肉体労働です。利用するお客さんが、また来たくなるようなきれいな部屋を目指してがんばりましょう。それこそリピーターのお客さんは、数あるラブホテルの中からあなたのベットメイキング、掃除を気に入って来てくれているんだ、と思っても間違いではありません。

自分の仕事に誇りを持って働いてください。自分も40代半ばでこのバイトを始めましたが、もっと年長の先輩たちもたくさんいました。敏捷性や筋力そのものよりも、繰り返しで身につく要領と知恵と工夫で進める仕事ですので、清掃は単純に体力勝負するのでなく、段取りを考えてどうすれば少しでも、要領よく(ラクに)仕事をできるか、考えましょう。ベテランさんは、みんなそれぞれ自分のやり方を確立しています。

あなたにはあなたにあったやり方がきっとあります。自分もいろいろ試しました。幸い、大ケガをするような職場ではないので、思いついたら、いろいろ試してみるのもいいと思います。40代後半を過ぎて、お掃除上手になるのは、恥ずかしいことではありません。

50代女性が見たラブホ舞台裏で繰り広げられる清掃バイトの実態まとめ

・深夜0時から朝8時30分までに8.5時間拘束(休憩1時間)
・時給は1,200円、7.5時間で9,000円。週5日間で45,000円
・夜間帯バイトはサラリーマンの副業としても魅力的
・かなりの力仕事で腰やひざへの負担が大きい
・ベットメイキング術が身に付く

ラブホテルの清掃アルバイトは、かなりの力仕事ですが、空いた時間に出来る効率のいいバイトですね。皆さんお金目的で集まってきている人が多いので、人間関係もその場かぎりのようですし、是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

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