50代になると転職は究極に難しくなると言われていますが、たった5か月足らずで転職に成功してしまった男性に話を聞くことができました。桜田さんは、広告デザインをする業界で25年以上頑張ってきたそうです。彼は51歳の時に、今の職場に転職しました。

業界で言えば、同じ業界内での転職でした。普通に考えれば、同じ業界ならばヘッドハンティング以外、同じ場所でキャリアを積んだ方が良いのかも知れません。

ただ、ある程度、仕事が出来て、キャリアを積んで行けば、当然、役職は上がります。役職が上がれば当然、仕事内容がプレイヤーとしての仕事内容から、マネジメントとしての作業内容へと比重が大きくなります。勿論、このご時世なので、バブル時代の様に昇進すると、給料が跳ね上がる事はありません。

50代管理職が挑んだ転職活動の実態

多少なりとも同じ会社にいれば、給料も上がり、仕事内容が変われども、そこにやりがいを感じて行けば良いのかも知れません。しかし、私はどうしても、プレイヤーとしての仕事内容が大好きでした。会社の方針でもある為、プレイヤーとしての仕事を減らし、マネジメント作業が増えて行ったのですが、どうしてもそこにやりがいを感じる事は出来ませんでした。

日を追う事に、味わった事にないストレスを感じる様になっていきました。私の父は、社員を取らず、一人で職人として、自営業を営んでいます。仕事量は減らしても、70代後半になっても、プレイヤーで居続ける父の姿を見て、大変だなと思う反面、私には父の背中がいつも眩しく映っていました。

その父の姿が、歳を重ねれば重ねるほど、私の中で大きくなっていきました。父の後を継ぐ事は、私が早い段階で断念したのですが、その生涯のプレイヤー精神は、私の中に残っていました。

私にとっての転職の動機は、生涯プレイヤーでいたいという理由でした。私にとっての転職は手段でしかありません。目的はあくまで、プレイヤーで居続ける事でした。ただ、転職となれば、自分だけの問題ではありません。家族にも迷惑は掛かります。ただ自分に正直になろうと。

転職するしないは置いといて、まず自分の今の純粋な気持ちを伝えました。いろんな今後を話し合い、転職する運びとなりました。50歳を越えれば、転職は難しいのはわかっていたのですが、本気の思いは、運も呼ぶのでしょうか。転職先を探している最中、ありがたくも知人に声を掛けて頂き、即戦力として晴れて、転職する事が出来ました。

50代で転職するにあたり心配だったこと

やはり、経験者として入社した訳なので、転職先からすれば、どういう仕事をするのか、お手並み拝見と言うのは、空気感で感じました。もし、この転職先で戦力にならなければ、最初に切られるのは、年齢は勿論、途中から入社した私だろうなと思っていました。そういうプレッシャーはありました。

三ヶ月ぐらいは、そのプレッシャーから解放されませんでした。後は若いメンバーが多い部署でしたので、コミュニケーションがきちんと出来るのかは心配でした。転職を選択した段階で、キャリアやプライドは捨てましたので、自分より年下の若い子に、指図されても苦ではありませんでした。

ただ、孤立しない様にしなければと人見知りな私でしたが、自分から積極的に声を掛けたりしていました。何でも自分から発信すると、不安や心配な気持ちは無くなっていくものです。

50代で転職するにあたり大変だったこと

運良く、知人に声を掛けられて、今の会社に入社出来ましたが、その声を掛けて頂くまでの約4ヶ月は、転職サイトや職業安定所、あらゆるツールから探しました。

今回の転職は、webなどで簡易に検索出来る分、2重、3重の審査と言う壁がある為、最終審査まで行かずに落とされた会社も多々ありました。

勿論、年齢で落とされた事もあれば、仕事内容の質で落とされたりもしました。落とされた中で、年齢などで落とされるのはまだ納得がいったのですが、今までやってきた仕事内容のサンプルを見せて、落とされた時は、もう一生、私が入る会社は見つからないのではないかと落ち込んだりもしました。

途方に暮れる日々もありました。アルバイトやパート、準社員の募集なら、山ほどあります。私が独身ならば、そこからスタートして、がんばって正社員にという道も有りだったと思います。しかし、私には家族がいます。そう考えると、最初から正社員が絶対条件でした。10社、落ちた時には、業界に拘らない会社という選択も考えました。

何の為に長く働いていた会社を辞めたのかと思うと、もう1回、折れかけた心に問いかけて決意していきました。そんな最中に今の会社との出会いがありました。

その同じタイミングで、もう1社、最終審査に合格した通知があり、面接を通過すればOKと言う会社もあったのですが、私は天秤にはかけずに、知人の会社へ即決で決めました。

目先の条件で決めずに、意味がある縁ある方へ行こうと決めていたからです。私は全ては人との縁から始まっていくと思っています。そこが強いと多少の辛い事や心配事などは乗り越えられるのかなと、そう自負しています。今は、この会社に決めて良かったと本当にそう思えますし、会社を探す苦労も全て、この時の為にあったのだと感じています。

思い切って50代で転職してよかったと思えること

昔から環境はお金で変えないと言われて来ました。家族もそうですが、会社のメンバーも家族以上に、一生涯のチームです。その環境が辛い環境であれば、生涯、辛いでしょうし、楽しい環境であれば、生涯、楽しいと思います。まずは、その環境が、本当に仕事がしやすい環境だった事は、一番、嬉しい部分です。

オンとオフのメリハリのある仕事環境は、私にはあっていました。

また、若いメンバーが多い環境なのも、前の会社と違う部分で、とても刺激的でした。初心に戻ると言う言葉は、良く聞きますが、慣れた環境では中々、言葉で言うほど初心に戻る事は容易ではありません。でも、環境が変わり、自然と初心に戻れている自分を発見出来ました。私にとって初心とは学ぼうと言う姿勢です。

前の会社は、小さなプライドや経験が邪魔をしていました。でも今は自分に純粋になれています。この部分は、新しい本来の自分を発見させて頂いています。環境に感謝ですし、フロアメンバーにも感謝です。後は、基本は私は歳をとった新人なのですが、お酒の場だと、立場は逆転して慕って頂いて、私に経験談に耳を傾けてくれます。

敬意を持ってくれているんです。そういう振る舞いも嬉しいものです。

でも、前の会社から今の会社に来て学んだ一番の事は、こっちが環境に飛び込む事で、自分に合う環境に変える事が出来ると言う事です。物凄く勇気のいる事ですし、波風たてない方が楽ですし、むしろ、面倒な事なのかも知れません。

ただ、生涯、この環境で仕事をすると決めると、物凄く楽になりました。その事も、転職したからこそ、感じた部分でした。転職して収入は正直、減りました。減りましたが、生涯プレイヤーとしてのスタートラインに立てた喜びとお金で変えない仕事がしやすい環境の二つをゲット出来たのは、私にとって何者にも代え難いものです。

50代が管理職の座を捨てて転職した理由まとめ

最後に要点をまとめますので、参考にしてください。

 たった5か月で転職できた50代の特徴
  転職の動機 : 生涯プレイヤーとして働きたかったから
  転職の手段 : 友人のコネ
  要した期間 : 約5か月
  家族を養わなくてはならないので正社員が絶対条件 
  転職先で上手くやっていけるのか心配だった
  転職先が、自分に合う環境でホッとした 

プレイヤーでありたいがゆえに、サラリーマンの目標のひとつ、管理職の座を捨ててまで転職に踏み切った彼の行動には驚かされました。年収も200万円以上減ってしまったと言いますが、彼は年収よりも大切な何かを手に入れたようです。

私達も、生涯を共にできる仲間達と仕事してみたいものですね。


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