50代が失業してハローワークに足を運ぶと、「介護職かドライバー職なら今すぐにでも紹介できます」と言われるフレーズ。
私もリストラされて転職活動を強いられた時、このフレーズを言われショックを受けた覚えがあります。
と同時に、「介護職って人手不足で切羽つまっているだな」と感じました。
現在55歳の秋田さんは、現在介護職としてバリバリに活躍しておられます。
- 介護転職した理由は年収が激減したから
- なかなか面接に通過できず苦労した
- 介護業界に転職して時間的余裕が生まれた
介護業界に転職した50代は金銭的な収入の減少が理由
彼は50歳の時に、システムエンジニアからデイサービスでの介護職に転職。
システムエンジニアは30年経験がありましたが、この期の転職ではまったく別の方向を考えていた。
最初は素直に「ハローワーク」の窓口職員に相談しています。
転職の動機は、長年システムエンジニアで食べてきましたが、やはり長時間拘束される仕事なのと、金銭的に収入が厳しくなる傾向があったため、このまま50代を潰すように生きるのに不安を感じていたから。
ハローワークを頼ったのは、他に転職に有利な手段を持っていなかったのと、以前システムエンジニア時代に転職した時も、ハローワークと転職サイトを使用していたからです。
当時は(今もですが)介護職の求人は多いとのアドバイスを受けましたので、真っ先に介護業界の中から検討。
求人を調べてみますと、介護業界も色々とあり、病院勤務から介護施設勤務、または訪問介護など様々な職種がありました。
その中でデイサービスを選んだのは以下の理由からです。
- 病院や施設勤務の様な夜勤が無い(例外もありますが)
- 土日に休みを取れる事が多いので、前職と同じカンレンダー感覚で務められる
- デイサービスは、無資格者にも門戸を開いている所が多かった
- 介護作業的にも病院や施設、訪問よりは初心者で対応できる
給与的には病院や施設の方が良いのですが、当時は介護の素人でしたので、無理に給与面のみで未知の業界に飛び込むのは、危険だと考えて決断しています。
結果、私の介護デビューはデイサービスから始まり、この職場では本当に多くの経験を積ませてもうらう事になりました。
介護業界への転職で50代の自分が通用するか心配した
全く違う未知の業界への転職でしたので、そこで通用するのか?が最大の心配ごと。
当時はSNSも今ほど発達していなかったので、生の情報を取るのが難しい状況でしたね。
システムエンジニア時代と比べて職場内は女性が多く男女構成が逆になるイメージ、女性特有の仕事文化に馴染めるか心配はありました。
介護職は肉体労働が多いので、体力的に対応できるのかの不安もあります。
更に、ご利用者さまの移乗時に腰を痛める可能性も不安でした。
また、経験が無い介護対応で、ご利用者さまに怪我をさせた場合は、コンプライアンスが厳しくなりだした当時は、家族に直接、訴えられるリスクもあると想像していました。
更にデイサービスや施設系の介護では、ご利用者さまの送迎業務を行う可能性がありますが、私はペーパードライバーだったので職が決まれば送迎の対応も必要だと考えました。
そして、実際に認知症の老人への相手が務まるかどうかの不安が、一番大きかったと記憶しています。
当時の得れたメディアの介護情報はかなり暗いイメージがあったので、どう接してゆくのか手探りになると考えていました。
ただし、転職中はやはり面接に行ったデイサービスに採用されるかを日々、心配して複数の施設に面接に向かっています。
介護業界への転職で50代は面接に突破できず苦労した
無資格で年齢が高いこともあり、やはり面接時の自己アピールは大切でしたね。
ハローワークで開催した面接講座に参加して、効果的な履歴書の書き方や、面接時対応のビデオを見たりしましたが、あまり役に立つ内容では無かったと記憶しています。
転職経験がある方でしたら、講座に参加する必要は無いと感じました。
また、デイサービスで送迎が必ず発生するので、転職活動中は平行してペーパードライバー講習を自費で受けています。
講習は当時で6,7万円かかりましたが、講師が付いてキチンと教えてくれたので本当に役に立ちました。
デイサービス勤務の事を伝えると、かなり丁寧に解説して指導してくれたと記憶しています。
また、走行ルートをデイサービス付近や市街地に設定してくれました。
結果的に、前職のプロジェクトの都合で退職してからの求職活動で、貯えがあるものの、悠長に職探しをやっているワケでも無く、プレッシャーはかなりありました。
また、30年近くほぼ、長期休暇無く働くペース状態を体が覚えていたので、求職期間中はヒマを感じて焦ってしまう体験をしています。
暇を持て余すと言う言葉が、ピッタリきていました。
暇とはいえ、散財して生活するワケにもいかず、職が決まるまではストレスを感じる生活が続きました。
介護職の転職は、経験が無い状態、知らない状態からスタートしているので、面接でも流れが読めない、システムエンジニアでの転職の時の勘みたいなモノが働かなった記憶があります。
介護に転職して自分の時間が持てるようになった50代
介護職にキャリアチェンジしてまず良かったのが、システムエンジニア時代よりも自分の時間を確保できた事。
実を言うと、最初に勤務したデイサービスでは人手が足りず、日中勤務の後、請求処理を行う事が発生していました。
それも少ないスタッフは皆、サービス残業対応でした。
この業界初めての自分は、それでも新しい業務を覚えれるので、結構楽しくサビ残していました。
それを踏まえても、前職よりは自由な時間を手に入れる事ができています。
地元のデイサービスで勤務していたので、通勤は自転車でした。
今まで、片道1時間半から2時間の通勤を行っていたので、この自転車通勤も人生観が変わる程の体験を感じています。
自転車で20分の通勤は、精神的にこんな楽になるのかと思いました。
次にスーツで通勤しなくなった事ですが、スーツを着ない事に慣れるのには1年くらいかかっています。
今では、スーツを着て通勤する事があると苦痛を感じる体になってしまいましたが良かった点ですね。
デイサービスの勤務で当初驚いたのが、レクでカラオケを行ったりすることです。まさか、カラオケで歌って給料を貰える事があるのか!と驚いていた記憶があります。
デイサービスの送迎もルートを覚えるのは大変ですが、やりがいのある仕事です。
基本的にパート勤務の方は、送迎を忌避する傾向があるので、正社員が積極的に行う必要があります。
ルートを覚えるために、休日に自転車で道を廻って確認した時期もありました。
サビ残、休日対応だとかなりブラック企業な感じですが、当時は自分にとって新しい業務を覚えるので必死だったのと、楽しんでやっていた記憶があります。
前職と違う異業種への転職は苦労が多いですが、モチベーションはかなり上がるのでお勧めしたいですね。
介護職自体も、3K職場である事も事実ですが、介護福祉士、介護支援専門員の資格を通じて、キャリアアップを図ることができます。
また、才覚ある人は、それらの資格を上手く生かしたり、企業内で重要な仕事を担当したりして、それなりの収入を得ている人たちも見ています。
介護業界に転職した50代は人生観が変わる体験をした
最後に要点をまとめておきます。
- 転職の動機:システムエンジニアは、長時間拘束される仕事
- 転職の手段:ハローワーク
- 要した期間:約7か月
- 介護職にキャリアチェンジして、自分の時間を確保できた
- 職場が近いので、自転車で20分の通勤。精神的に楽。
介護職と聞くと、どうしても3K(キツイ・汚い・危険)職場を想像しますが、なかなかどうしてやりがいも十分感じられる職場。
介護職場はまだまだ人手不足が続きます。
ブラック企業のサービス残業で体力が持たないならば、介護職へのキャリアチェンジを検討してみるのもいいかもしれませんね。
50代で介護職への転職はできるのか?詳しく解説したサイトはこちら